1975年初演
作・演出/三隅 治雄 構成・振付/畑 道代
幼くして、南海の孤島で生き別れした姉弟が苦労の末、
やがて思い出の謡唄(ようかい)を口ずさみあうことによってめぐりあう物語。
弟の名は文吉、姉の名はおけさ。
弟は船乗りや炭坑夫などの仕事に、姉は旅芸人にひろわれ、
苦しみとたたかいながら、海辺流浪の旅を続ける。
その思いがやがてリズムとなり、メロディーとなって、一つの歌をつくっていく。
おけさが立ち寄った港の人々が歌い、海上の船乗りが和し、島の民衆がこぞって熱狂するとき、
天の河が夜空にくっきりと橋をわたして・・・二人は佐渡の島で再会する。
佐渡おけさ、鹿児島ハンヤ節、麦屋節、越中おわら節、こきりこ節、相川音頭、おてもやん、
などの民謡をふんだんにおりこみながら、ドラマは展開されていく。